言葉によって匂いの感覚も変わるという研究。多感覚知覚と言葉の力。

【匂いの感覚は「言葉」に惑わされて変化してしまうと判明】
https://nazology.net/archives/149306

 

・東京大学の新たな研究で、同じ匂いを嗅いでいても、異なる言葉のラベリングが与えられると、主観的な匂いの感じ方が変わることが確認された

・同じ匂いを嗅がせる実験において、同じラベリングがされた場合は匂いが互いによく似ていると報告されたのですが、異なるラベリングがされた場合、匂いは同じでも大きく異なる匂いに感じると報告

・嗅覚野以外の脳領域も合わせて調べた結果、一次嗅覚野は言葉のラベリングの影響を受けるときに、言葉や記憶の処理に関わる脳領域と連携して機能していることが明らかになった(言葉の影響は、一次嗅覚野の働きに対して影響を与えていることが確かめられた)

 

 

以上、記事引用参考

 

 

 



 

 

多感覚知覚と言葉の力

 

前に、私は以下のようなブログを書きました。

 

 

【高音の音楽を聴くと、食べ物が甘く感じる】
https://amimako.com/science-treble-music-food-sweet-study/

【音楽によって味覚が変わる?人間の五感相関関係論】
https://amimako.com/science-music-taste-change-five-senses/

【黄色は酸味、ピンクは塩味を強め、緑色は甘みを弱める。容器の色と味覚の研究結果】
https://amimako.com/free-food-taste-color-dish-cup-change-study/

 

ある感覚が他の感覚にも影響を与えることを「多感覚知覚」といいます。

 

今回の研究も、同じ匂いのはずなのに、違うラベルを貼ったら、違う匂いに感じたということですから、視覚が嗅覚に影響を与えたという点で、多感覚知覚とも言えるでしょう。

 

これまで何度もブログで書いてきたように、いろんなパターンの多感覚知覚があると思いますし、想像もできると思います。

 

ただ、今回、私がもう一つ思ったのは、

言葉のラベリングの力はやはり強い

、ということ。

 

今回の研究では、

容器に言葉のラベルを貼ることで(視覚によって)、ラベリング現象(効果)が起きていますが、

事前に「これは〇〇の匂いだよ」と言葉をかけることによって(聴覚によって)、ラベリング現象を起こすことも可能だと思われます。

 

つまり、

視覚的言葉も聴覚的言葉も、言葉としての力を持ち、私たちの感覚に少なからず影響を与えている(言葉の方へ感覚が吸い寄せられている)と考えられます。

 

そうだとすると、

言葉にあふれた今の世界において、私たちの感覚は常に揺さぶられ続けているかもしれません。

 

そう考えると、

 

普段の生活で、どんな言葉に触れているか意識すること、

そして、

変な言葉によって、変な方向へ感覚も持っていかれてはいないかを意識すること、

それらは私たちとって結構大事なことなのかもしれません。

 

上の研究から、また大袈裟に考える私なのでした。

 

ではでは

 

今日の話は、言霊、言葉の力の話と言うこともできるかもしれません。
「これは〇〇産のこだわり食材です」と言われたら、それだけで美味しく感じるケースはよくあると思います。美食家たちは食べ物を食べているのではなく、「情報を食べている」と揶揄されることもありますが、それは言い換えれば、「言葉を食べている」とも言えるのだと思います。

 

 

 

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